webサイト:https://www.batavialand.nl/
住所:Oostvaardersdijk 01-13, 8242 PA Lelystad
休館日:月曜
夏休みなどは基本的に毎日営業。祝日は開館時間が異なる場合があるので、公式サイトを確認してください。
ミュージアムカード:利用可
入場料:(オンライン購入割引あり)
3歳まで 無料
4~12歳 8ユーロ
13歳以上 16ユーロ
※近くにある航空博物館「アビオドローム」とのコンビチケットあり
訪問日:2020年8月
1.東インド会社(VOP)の復元船に乗って、船内を見学できる
2.昔の技法で当時の船を再現している作業現場を体験できる
3.埋立地レリスタットの街の歴史、オランダと水の関係を学べる
バタビアランドがあるレリースタットという街は、広大な埋め立て地であるフレヴォランド州にあります。フレヴォランドは1986年に発足した、オランダ12州の中で最も新しい州。かつてはゾイデル海だった場所にあるこのミュージアムは、オランダと海・水との関わりを様々な方面から学べる施設です。
バタビアランドは、大きく分けて3つの施設からなります。
1.復元船バタビア号(DE BATAVIA)
東インド会社の船(VOC)、バタビア号を復元した船。遠くからでも一目でわかる立派な船体です。(VOCの復元船は、アムステルダムの海洋博物館でも展示されています。)実際のバタビア号は、1928年にバタビア(現在のインドネシアの首都、ジャカルタ)へ向けて出発しました。しかし翌年船内のトラブルを発端に座礁し、オーストラリア近海で沈没してしまった船です。
この展示は10年かけて復元された一大プロジェクトで、1995年に完成しました。船内には、当時のままの様子、船員たちの生活の様子などが再現されています。
2.造船所(WERF)
オランダ黄金時代の17世紀、たった9か月でアジアまで航海できる大型船を作る技術がオランダにはあり、その当時の製法・技術そのままに造船するプロジェクトが進められています。ここで作られている船のDeZevenProvinciënというのは、オランダ海軍の船に使用されてきた名前で、17世紀には4隻ものこの名前のついた船が建造されていたようです。
残念ながら、資金的な問題でこの造船プロジェクトは職人を雇って継続するのは難しくなっているようですが、現在もボランティアや職人の指導を受けた職員たちによって、少しずつ続けられています。
ここでは実際に、当時の技法で帆を編んでつないだり、ロープを結ったり、船の装飾品を作る現場を見学できます。また多くのボランティアスタッフがいて、実際に作業を体験させてくれます。
3.フレヴォランド博物館(MUSEUM FLEVOLAND)
造船所の建物から、道をはさんで反対側、少し歩きますが別館のフレヴォランド博物館があります。こちらは、オランダと水との深い関係を学べる施設。水の特性を遊びながら体験できるHET WATERTHEATERは、子どもたちに人気のコーナー。
この地域は埋立地ですが、更に遥か昔は海の浸食におびえながらも人が住んでいた歴史があったそうです。考古学的な発掘物などが紹介され、考古学者と話ができるコーナーもありました。
フレヴォランド州の歴史は、ゾイデル海を締め切り大堤防で塞ぎ、嵐による水の被害から人々の生活を守るという壮大なプロジェクト、「ゾイデル海開発」によって始まりました。このプロジェクトのリーダーであった、コーネリアス・レリーの名をとって、この町はレリースタットという名前になったのです。
他にも、操船シミュレーションなど、水との関わりを遊びながら体験できる展示が盛りだくさんです!
このように、3か所に分かれているので、全て見て回ると思っていた以上のボリューム感。また夏休みなどは体験メニューも増え、子どもたちが参加できるイベントが多くあるので、公式サイトで確認を。大勢いるボランティアスタッフの方たちも丁寧に教えてくれるので、お勧めの展示やイベントを聞いてみるといいかもしれません。
現在、館内レストランは団体向けにしか営業してないようですが、すぐ隣にファッションアウトレットモールのBATAVIA STADがあり、こちらでもランチを食べることができますよ。海風も気持ちのいい場所。ぜひ一日じっくり時間をとって、オランダと水との関係、フレヴォランドの歴史に触れてみてくださいね!